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くらしの中の神道

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第1回 盆と正月

「まるで盆と正月がいっしょに来たようだ」という表現は、私たちが不意の催しで大騒ぎする時に使う言葉です。それほど、お盆と正月は、昔から日本人にとって最大の年中行事であり、今でもこの時節には官民挙げて仕事が休みとなり、さすがの大都会も閑古鳥が鳴くほどの静けさとなります。

昔から、お盆には先祖のみたま祭で家族がいっせいに帰省し、正月は新年を祝って初詣や年始回りが恒例の行事となっています。大晦日から元日の朝まで徹夜をして、家には歳神様を迎え、土地の鎮守様へ詣でたり、お盆には先祖の御霊を家に迎えて供養するのは、たぶん現代社会に最も根強い日本の伝統行事にちがいありません。

この両行事に共通するところは、共にどんな形に世俗化するにせよ、日本人の霊魂観という宗教以前の根深い文化システムと無縁ではないということです。たとえば、お盆に代表される先祖の祭は、古くから日本人の宗教生活に大きな位置を占めてきました。日本の宗教で、直接間接に祖先崇拝に関係ないものはありません。仏教の寺院も、民衆とのかかわりの大半は先祖供養にあり、神道も一口に敬神崇祖を唱えて、神を敬い祖先に感謝することを主眼としています。ご先祖様を大切にすること、先祖をカミともホトケとも呼ぶほどに大切にすることは、日本の文化や歴史を古代から現代まで貫通している特徴であり、今日最も大切なことのひとつであると思います。

カテゴリ: くらしの中の神道
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